科学都市考察FILE4
異常に広い農場、そのとてつもない収入とは?
のどかな農場は、都市に一つはおきたいものである。広大な敷地に広がる小麦畑、水田...... そんな農場の作り方は後日詳しく解説するとし、今回はその実態に迫る。特にアジア風の「水田」に注目したい。
[図1]長命サイロ
この長命サイロなんぞ「サイロ」と一瞬でわかるのは農業経営者だけだろう。通りすがりの人に「お寺の離れ」だと思われてもおかしくない。[図1] ここに牧草を保存するには地下しかないがそんなことすると取り出しにくくなるのでは?
さらに水田。少し広すぎないか?[図2]の場合、「田んぼ」が76、「水田」が53タイルもある!1タイルのあぜ道などを除く面積は3500uとして良いだろう。 計129タイル、約450000uも土地があるのだから都会育ちの人には想像もつかないだろう。東京ドームが9個(!)も入ってしまうのだ。
[図2]農場
田んぼは「反」という単位で表すことができる。この「1反」は約990u。1反の田んぼから収穫できる米の量はおよそ480kgほど。 つまり、1000uの田んぼの収穫量は500kgとみていい。これを当てはめてみると450000uの田んぼから収穫される米の量は...
なんと225000kg!225tもの米を一体どうするのか? 365日、3食ご飯の4人家族がこの農場を経営していたとしよう。収穫された225000kgを全て食べきるという野望を持っているならばやめておいたほうがいい。さもなければ1日600kg近くも食わねばならない!ドラム缶3個分。絶望的である。
では売ってみてはどうか?1俵(60kg)15000円だとすると225000kgで56250000円!
この家族が1日900g、1年で330kgの米を消費すると仮定し、余った米を売りに出すとしたら...この農家の年収は全額売りに出すのとほとんど変わらない、56167500円!東京ドーム9つ分の面積をもつこの農場の水道代、農薬費等には500万円を回すとしよう。それでも年収5000万円もあったらどんな生活ができるだろう。
表は貧乏そうなこの農場経営者だが、裏面実は億万長者!!もしかしたら「長命サイロ」には札束が「貯金」してあるのかもしれない。 しかし、これほどのお米を丹精こめて作ったこの家族は、「素晴らしい」としか言いようが無い。
※この分析結果に御影渦音さんから以下のようなご指摘がありました。結局、金持ちなのか貧乏なのか、よくわからない農場です。
FILE4の農家の収入ですが、年収5000万を一家四人で使う訳にはいきません。 実はシムシティの農家は、1タイルあたり11人の労働者を雇っています。 あの例に出て来る農家は9×17=153タイルありますので、 153×11=1683人の労働者を雇っている事になります。 (大工場並みの雇用ですね……) すると……仮に5000万円を公平に分けたとして…… 5000万÷1683人=29708.85…… 従業員一人の年収は約29000円、となります。 大金持ち、どころか日々の食事にも事欠く貧乏人です。 実際には経営者が一番多く取るでしょうし、税金もありますから、労働者の手取りはもっと減るでしょう。 悲惨です……。